フェタの製造を見学

本物のフェタがチーズと違うのは,やぎか羊の乳だけで作られるからです。

ギリシャでは,フェタ羊乳が少なくとも70%,やぎの乳は30%までと法律で定められています。牛乳の使用は厳しく禁じられています。他国で作られる“フェタ”の場合はそうではありません。フェタは加温も圧搾もされず,短期間,塩水の中に保存されます。この塩水がミルクの強い風味に塩味を添えます。

では,ペロポネソス半島の山間部にチーズ工場を訪ね,フェタを作る,言い換えれば“漬ける”,工程を見ることにしましょう。

わたしたちがそこに着くころには,所有者で何十年もチーズを作り続けているタナシスさんは,早朝から忙しく働いていて,地元で生産される羊乳ややぎの乳を集めています。わたしたちが到着したときには,ラジエーターのような器械で冷却する工程に入っていました。

「1頭のやぎ,あるいは羊は,1日に約1`の乳を出します。フェタを1`作るには4`から4.5`の乳が必要です」と,タナシスさんは教えてくれます。
レンネットとヨーグルトを加える時がやって来ます。これらは乳を固まらせるのに原料です。

「レンネットは反すう動物の胃の内膜で,これにはレンニンと呼ばれる酵素が含まれています。レンニンを乳に混ぜると,乳は凝固し,凝乳<カード>と乳清<ホエーバットの中の乳はまだ何の変化もないように見えます。顕微鏡で見れば,化学反応によって乳の性質と組成がどんどん変化していくのを見ることができます」

タナシスさんはバットをのぞき込みながら,「この段階では温度は一定していなければなりません」と言います。

微妙なバランスであることを強調します。その中に粗塩の結晶を加えます。

乳は変化しています。白く,ゼリーともヨーグルトともつかないものになり,濃い黄色の乳清の中に浮かんでいます。乳清からも,ギリシャチーズが作られます。

この凝固した乳はやがてフェタになるわけですが,味は,きいたスパイシーなフェタとは違います。マイルドで,不思議な舌ざわりです。この時点で型の中の凝乳は大小の樽に入れるのに十分な固さになっています。凝乳は樽の中に三日から五日入れておきます。

その後,取り出してよく洗い,別の樽に入れます。2週間から40日間樽の中に置かれ,そこで熟成し,塩水を排出します。樽は冷蔵庫に収納され,少なくとも2か月後には販売できる状態になります。

何か月ももたせるためには,フェタは塩水,水,あるいはミルクに漬けて貯蔵しなければなりません。缶詰になっていますが,ギリシャでは樽に詰めたものが売られています。その樽がまたチーズの味わいを豊かにするのです。

タナシスさんが樽からフェタを一切れ取り出すと,塩を含んだ乳が指から滴ります。

焼き立てのパンに添えて,わたしたちに味見をさせてくれました。チーズと同様に,フェタもあちこちでまねをされてきたが,どれも本物にはかなわない,と話してくれました。

後ほど,近くにあるタナシスさんの家の昼食に招かれた際,出されたおいしい地中海料理の主役は,なんと言ってもフェタでした。

このおいしいチーズの作り方が幾らか分かりましたから,食事経験を広げて,新鮮な塩味のフェタを味わってみるのはいかがですか。

フェタチーズの料理はいろいろあります。ほうれん草を入れたり、春巻き風にレシピをアレンジできるでしょう。




その時には,やぎや乳を絞った日から完成品が前に置かれる時まで,チーズを作るのに時間と手間がかかったことをちょっと思い出してみてください。 

この記事へのコメント
タイオ・クルーズがダイナマイトをロンドンオリンピックのクロージングセレモニーで歌ってた。
Posted by 佐伯日菜子さん at 2013年06月13日 15:53
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/33880228

この記事へのトラックバック

豆乳と低脂肪乳を使った 『レア・チーズケーキ』
Excerpt: 豆乳と低脂肪乳を使ったヘルシー指向の “レア・チーズケーキ” クラフトのフィラデ
Weblog: 取寄スイーツ♪とりよせスイーツ♪
Tracked: 2007-03-31 17:38

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。